【コラム】脱炭素で、まちはどう変わる? 〜環境にも人にもやさしいまちづくり〜

このたび、たんたんエナジーでは、新たにコラムの配信をスタートします!

このコラムでは、私たちが日々取り組んでいることや、電気・エネルギーのこと、地域の未来について、できるだけわかりやすくお届けしていきます。

「脱炭素って、よく聞くけど自分の暮らしと関係あるの?」

そんな疑問を持つ方にも、気軽に読んでいただけるコラムを目指しています。


第1回は、脱炭素と私たちの暮らしの関係についてご紹介します。
初回のテーマは、『脱炭素で、まちはどう変わる? 〜環境にも人にもやさしいまちづくり〜』です。

【クイズ】ドイツ・フライブルクの市庁舎。この建物は何がすごいのでしょうか?

にぎわうまち

フライブルクの中心部では、原則として自家用車の乗り入れが制限されています。
その代わりに、路面電車が頻繁に運行されており、便利に移動することができます。

驚くことに、路面電車には改札がありません!まるでショッピングセンターのエレベーターのように、気軽に乗り降りできます。
※乗車には有効な切符が必要です。係員による抜き打ちの確認があり、切符を持っていない場合などは追加料金が発生します。

車の通行が少ない中心部には、買い物や食事を楽しむ人々が行き交い、活気があふれています。

車に頼らず便利に移動でき、歩くこと自体が楽しくなるまち━━━

環境に配慮した交通の仕組みが、まちのにぎわいや暮らしやすさにもつながっているのです

環境まちづくりを象徴する、ヴォーバン地区

フライブルクの環境に配慮したまちづくりを象徴するのが、「ヴォーバン地区」です。

フライブルクでは、1970年代から市民運動などを背景に環境政策が進められてきました。
ヴォーバン地区は、そうした取り組みをもとに、環境にやさしく、暮らしやすいまちづくりを実現した場所です。

かつてフランス軍の基地だった場所を住宅地へと転換し、次のような工夫が取り入れられています。

◯もともとある樹木をできるだけ残し、緑豊かな街並みをつくる
◯住宅地内の駐車を制限し、地区の周辺に共同駐車場を設ける
◯車が通り抜けにくい道路にして、歩行者や子どもが安心して過ごせる環境をつくる
◯断熱性能の高い住宅を整備し、少ないエネルギーで快適に暮らせるようにする
◯木材などを活用したエネルギーで、地域の暖房や給湯をまかなう
◯太陽光発電を取り入れた住宅を整備する
◯路面電車(LRT)を通し、中心市街地まで便利に移動できるようにする

こうした工夫によって生まれたのは、単に環境にやさしいだけではない、人々が快適に暮らせるまちです。

車の少ない道路では子どもたちが安心して遊び、
断熱性能の高い住宅では、エネルギーを抑えながら快適に過ごすことができます。
緑豊かな街並みには、人々が集まり、交流できる空間も広がっています。

環境に配慮することは、必ずしも我慢や不便を伴うものではなく、むしろ暮らしをより豊かにすることにつながる。

ヴォーバン地区は、そんな環境にやさしく、暮らしやすいまちの姿を、目に見える形で示しています。

実際に現地を訪れると、その魅力をより一層感じることができます。

環境にやさしいだけでなく、人々が快適に暮らせるまち。
フライブルクのようなまちづくりを、日本でも広げていきたいですね。

脱炭素先行地域の意義

日本でも、環境省が全国から102件の「脱炭素先行地域」を選定し、脱炭素と地域課題の解決を両立する取り組みを支援しています。

その目指すところは「脱炭素ドミノ」。
先進的な取り組みをモデルとして、その成果や工夫を全国各地へ広げていこうという考え方です。

フライブルクを訪問し、あらためて日本の脱炭素先行地域について考えてみると、
日本各地にも「ヴォーバン地区」のような、環境にやさしく、快適に暮らせるまちをつくり、その魅力や取り組みを広げていくことが大切なのだと感じます。

福知山市も、2026年2月に環境省の「脱炭素先行地域」に選定されました。たんたんエナジーも共同提案者として、市と連携しながら申請に取り組みました。

(福知山市の脱炭素先行地域について、詳しくはこちら)

もちろん、ドイツと日本では、まちの歴史も制度も異なります。同じことをすぐに実現できるわけではありません。

それでも、「環境にも人にもやさしく、快適に暮らせる脱炭素型のまちをつくりたい」という想いは共通しています。

フライブルクの取り組みをヒントに、福知山市をはじめ、丹波・丹後でも地域の皆さんと一緒に、そんなまちづくりを進めていきたいと考えています。

福知山でも始まった、脱炭素型の快適な暮らし

実は、福知山市でも、環境にやさしく、快適に暮らせるまちづくりが少しずつ進んでいます。

そのひとつが、脱炭素先行地域の対象エリアである「市営住宅つつじが丘団地」です。

この団地では、古くなった低層の市営住宅を建て替え、高い省エネ性能を備えた集合住宅が整備されました。
「ZEH-M Oriented」と呼ばれる、省エネ基準を満たして断熱性能を高めることで、冷暖房などに使うエネルギーを抑えながら、快適に暮らせるよう工夫されています。

また、建て替えによって空いた土地には、省エネ性能の高い戸建住宅の建設も計画されています。

最近、この団地にお住まいの方々とお話しする機会が何度かありました。

「引っ越して快適になった。電気の使用量も減った。」

そんなうれしい声をお聞かせいただきました。


脱炭素というと、CO₂の削減量や省エネ性能など、どうしても数字の話になりがちです。

でも、本当に大切なのは、その先にある私たちの暮らしです。

たんたんエナジーも、地域の皆さんと一緒に、「すてきな脱炭素型のまちづくり」の一端を担っていきたいと考えています。

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